キリスト教国家デンマークに生まれ、いまなお哲学史にその名を刻むセーレン・キェルケゴール。その愚直な信仰と思索のあいだに立ち上がった〈実存哲学〉とはいかなる企てだったのか。“神に仕えるスパイ”という使命を生きた人間キェルケゴールの実像に迫る。